jthirtyの日記

ちょっと待って


●歌う人 2

10月13日、広島クアトロで「エリオット・スミス・トリビュート」

何度も書いているがエリオット・スミスを好きになったのは彼が死んでからである。
カーネーションの直枝さんの文章を読んで、初めて聴いてみようと思ったのだ。
むかし、気にしながらも丁度洋楽から離れていた時期でなんとなく敬遠していたので、今更聴くのはどうかなと少し迷った。
でも、その文章にとても感動したので素直に向き合うことにした。
それは東京から広島に生活を移してからのことで、僕は1枚ずつ何かを確かめるようにゆっくりと遡っていった。
生きているうちに聴いておけばよかったという後悔よりも、今こうして彼の音楽を聴いている事実の方を大切にしようと思った。
もちろん後悔してもしきれない現実もあって、色々と切なくもなるけれどよい出会いをしたと信じている。
そんな頃にこの広島で「エリオット・スミス・トリビュート」というイベントが開催されているのを知ったのだから本当なのだ。

四年目の今夜はトクマルシューゴ前野健太

見た目の印象も違う両者、そしてステージも前野健太はソロ、トクマルシューゴはバンド編成と異なっている。
けれど、どちらも背中でくっついている表と裏で身体に入ってくる音は一緒だなと思った。
前野健太のズブズブと突き刺さる曲もトクマルシューゴのカラフルな曲も同じ匂い。


二人の音楽をこれからも聴きながら、エリオット・スミスの音楽も変わることなく大切に聴いていく。
リアルタイムで云々とか温故知新とか音楽の入り口や接し方のことで思うとこはあるけれど、なるべく気にしないで出口のことを考えたい。
滅茶苦茶でデタラメでも出会うこと、それが誰がなんと言おうと良い出会いだと信じること。


広島の中古屋で探していたCDを見つけて小躍りした。
どこかの誰かが聴いていた昔々のCDを僕が見つけてまた聴く。

クアトロの中でたくさんの知ってる人にあった。
人と会うのは恥ずかしいけど会わないとダメになる。

会場にタテタカコさんの姿を見つけドキドキする。
終演後、近くでお茶をしていたらタテさんがそこにもいて驚いた。
また歌を聴きに行きます。


いまこの日記を書きながら聴いているのはエリオット・スミスでもなく前野健太でもなくトクマルシューゴでもなくタテタカコでもない。

都市レコード 「シングアゲイン」

あの日の夜にも今夜にもしっくりくる音楽。