jthirtyの日記

ちょっと待って

インストアライブ。
前作「星繁き牢獄の提督たちへ」から今回の「ギネオベルデ(青いバナナ)」
への至る流れに胸騒ぎを感じライブへ。
(ちゃんとワンマンを押さえたいものの色々事情が…)

最近のあがたさんを見るにつけ勿論偉大な「シンガーソングライター」でもあるのだけれど、
ここまで「シンガー(歌手)」としての魅力に溢れてる人もそういないのではと思うのだ。
曲や歌詞やバンドの演奏よりもただただあがた森魚の声のひとつひとつが身体にじんわりと染みてくる。
もし別の国の言葉で歌われたとしてもあがた森魚にしか聴こえないと思う。

そして歌うのと同じくらい、いやそれ以上に喋る喋る。
決して結論を押し付けるようなオヤジの説教などではないのだけれど、見えないけれど見える人には見てほしい答えへと誘うような語り方。
ゆらりゆらりとそのあがた森魚の所在なさげな語り口に僕は歌と同じように感情を揺さぶられる。

今回はなんだろう?
人と人が接する時のもどかしさ、コミニケーションの切実さ。その辺りか。
大好きな人(恋人とは限らない)とは出来るだけ近くにいたい、けど近いからこそ起こる摩擦のやりきれなさ。
凄く簡単な事を喋ってるんだけど、どうやっても答えはない。
問題だけあって答えのない問題集です。どうする?
正解してる自信があるから答えは必要ない?
正解のふりをして黙ってそのまま座ってる?
隣の人の答えを見てみようか?
でも矢張りどれが答えかわからない。



新作から四曲。それ以外では「佐藤敬子先生はザンコクな人ですけど」と「港のロキシー」。
夏が終わる感じがしました。