jthirtyの日記

ちょっと待って

こうやってNHKのスタジオにチョコンと体育座りをして早川義夫の歌を聴くなんて想像もつかなかったけど。

僕の早川義夫は活字の中の早川義夫だけだった。
彼の書く文章が好きだったし(影響されて本屋を目指した)、色んな人が思い入れたっぷりに綴る彼への想いを読むのも好きだった(それは例えば松村雄策)。
勿論レコードの中にも彼はいた。
けれどそれとて只の記録物に過ぎない。

今のように新しいCDが発売して、こうやって人前で歌ってるなんて望みもしなかったけど想像もできなかったわけだから。

が、僕はかれこれ早川義夫の音楽となると深く入り込めなかった。
大好きとも言えないし、大嫌いとも言えない。
CDも買ったり売ったり。聴いたり聴かなかったり。

今回僕は気楽な気分でやってきた。

でっかいピアノの影に早川義夫が歌う。
ステージ中央では佐久間正英がギターを鳴らす。


感動した。
でも僕が近づこうとするとどんどん遠くに行ってしまうし、
逆に遠のこうとするとずかずかとこちらに入り込んでくる。

厄介な歌。

佐久間氏のギターが無いほうがいい。ピアノだけのがいい。
そんな意見も聞くが僕はこのくらいが丁度よかった。
ガイドのいる旅のように安心できる。
ピアノと声だけだと危険だろう。