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「ライブ盤」というものを考える上で果たして実際の「ライブ」を
丸ごとそのまんま収めるというのはどうか?という問題がある。
CDになりDVDになり「丸ごとそのまんま」どころかオフショットまで
きっちり押さえた完全版なんてものが存在する昨今。
長生きはするもので、あの時体験できなかったあのライブがひょっこりと
発売されることが最近多くなってきた。
嬉しさは隠せない。
体験できなかったライブ、若しくは自分の観たライブがそのまんまの形で
追体験できることは確かに楽しい。
シングルのB面(今はB面などと言わないが)などにライブバージョンが一曲だけ
なんて感じでオマケとして入ってると意地が悪いなあ、もっと聴かせてよなんて思う。
ライブ盤にしても、あの曲入ってない、なんでこれ入れないんだと必ず文句がある。
だけど念願叶って「完全版」を聴いた時の満足度は僕の場合、かなり低い。
それではライブ盤に必要なモノって何?ということになる。
答えがこのアルバムだ。
カーネーションの2005年春のツアーから厳選された全7曲40分弱のCDである。
それではこれは誰が聴くべきアルバムなのか。
カーネーションが好きでこのツアーを体験した人。
カーネーションが好きだけどなかなかライブに行けない人。
そうじゃない。
カーネーションを聴いたことない人。
そして興味はあるので一番新しいアルバムを聴いてみたいと思っている人。
そんな人にお薦めだ。
このアルバムはライブ盤であり、カーネーションの最新シングルでもある。
もう溢れて溜まって出しちゃわないと身体に悪い、のだ。
ライブ盤が体験させてくれる「何か」がしっかりと詰まっている1枚。
個人的には「ムサシノep」に収録されていた「サンセット・サンセット」が入っており嬉しい。
またツアー中に発表された「PARADISE EXPRESS」はいい曲、すごくいい曲。
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