jthirtyの日記

ちょっと待って

●まだ先週のことを

イベントの宣伝や今日あった素晴らしきニカさんワンマンのこととか
あるんですが、性懲りもなく昔に遡ってばかり。

先週映画を見ました。
みたいな感想を日記に書いて晒すことに最近どうかなあと自問自答
してますが、まー、書いたものは気楽にアップー。


●映画「nude」@横川シネマ

みひろさんというAV女優だった人の自伝を映画化したもの。
女の子がAV(だけでなく風俗など)をする、という気持ちはどうやっても男である自分には理解できない。
いや、男だからといった性別は関係ないだろう。
映画でも主人公はかつて親友だった女性から理解されないままだったし、当然彼氏も彼女のことを理解はできなかった。
映画の中で(グラビアをこっそりやってると知った後)彼氏が「結婚しよう」と持ちだす。
一度はショックで怒るのだが、精一杯のやさしさと弱さでこう言うのだ。
「お前は可愛いから誰か他の人にもっていかれないか心配なんだよ」と。

AV女優は星の数ほどいるが男優はあまりいない。
かつてAV製作会社で仕事をしていた経験からいうと、会社に「男優になりたいんです」と電話は週に一回くらいはあるけれど、「女優になりたいんです」という電話はなかったように思う。
スカウトされるか、その類のアルバイト情報誌やレディコミから応募するかと至って正統的な手続きをふむ。
AV会社に電話したら女の子とエッチなことしてお金貰えていいなああ、なんて本気で思ってるのは男のほうだ。
女の子のほうが理由や動機はどうであれ本気である。

女優に憧れて上京し、グラビアやAVを迷いながらも仕事して選び、友達や彼氏から理解されず、また「仕事」とは?ということに悩む若い女の子の映画。

どろどろしたりジメジメしたりすることなく、また下品にもならず、特別に「AVの」と付けるようなドキュメントでもなく、すーっと抜けがいいような、清々しさも感じた。
そして、ありきたりな答えを提示することなくストンと終わる。
エンドテーマのテニスコーツの音楽も素敵だった。

ありきたりな場面かもしれないけど、もうひとつ心に響く場面があった。
自分の選んだ仕事について迷っている時に乗ったタクシーの運転手が偶然彼女のグラビアのファンでサインを求めてくるところ。
「応援してるよ。がんばってね」と声をかけられることで彼女は何かを見つける。
単なるスケベなおじさんが「会えてラッキー!」てな具合にふはふは喜んでるだけかもしれないけど、何かをしているときにはすごく大事に思えることもある。

自分の中の何かと照らし合わせながら友人のイベントに向かった。